
どの業界でも「あるある」話ってありますよね?
出来れば、自分自身がその業界に就職する前に、出来るだけ細かく正確な情報が欲しいものです。
この記事では、「介護職員あるある」の中でもよく耳にする、
について、介護士目線で書いていきます。
目次
介護職員の『虐待』を取り巻く問題
❶介護業界に必ずいる人たち
介護施設で働いていると、必ず数人はいます。
言動がとっても雑な人が。
私もこれまで、転職してそういう人に出会うたびに、
と様子を見ながら接してきていました。
中には、
とでも思っているかのように、粗雑な行動がエスカレートしていく人もいるのです。
それと同調するような仲間がいれば最悪です。
もちろん即注意対象ですよね。
誰かが上司へ報告していることが多いです。
❷同じ介護スタッフが見ていたのに!?「既視スルー」ってあり!?
たまに、ある職員のヒドイ言動を仲間が見ている場合もあります。
利用者に明らかに被害が及んでいるのに、なぜか笑ってごまかして、
を決め込む人っていますよね。
という保身ですよね。
自分を守りたい気持ちは同じ人間なのでわかりますが、まるで戦時中の独裁国家を思い出してしまいますよね。
❸一番悪いのは誰!?
変な連帯感なのか負の仲間意識なのか、ヒドイ行為を「スルー」する職員がいるのも事実です。
一番悪いのは、もちろん不適切な行為を働いた職員です。
しかし、自分がその当該職員から睨まれるのが嫌で「既視スルー」するのは実はもっと罪かもしれません。
まだ対処力のない子供たちが、学校でのいじめを親や先生に言えないのとはわけが違います。
介護士は、大人ばかりの集団です。
介護士は、社会的弱者の生活を守るプロ集団です。
通報や報告することによる自分への跳ね返りが怖いなら、もっと適切な方法を真剣に考えるべきです。
介護士に課せられている義務
❶介護士は不適切ケアを止める義務がある
言わずもがなですが、不適切なケアは止めなければいけません。
介護施設での仕事環境は、
虐待が起きやすい要素をはらんでいます。
だからこそ、虐待の芽を摘むための努力が必要です。
そのためには、今こうやって私が記事に書いているような「介護施設あるある」といったものを一つ一つ解決していかないといけません。
❷介護施設では虐待防止の研修を開催する義務がある。のだが・・・
現在、各自治体によって差はありますが、年に1~2回は各施設において、
虐待防止のための研修
を開催することが義務づけられてきています。
しかし、実態はどうでしょうか?
少しは知識を増やす上で大切かもしれませんね。
しかし、いじめをする子に
と言っても、ほとんど効果がないように、虐待問題も同じです。
もっと違う視点からのアプローチが必要です。
❸介護士はたとえ仲間でも虐待を発見したら通報する義務がある。のだが・・・
私たち介護士には、たとえ仲間であっても、虐待行為を発見したら、通報する義務が課せられています。
嫌ですよね。仲間を売る行為ですから、場合によってはその不適切行為をした当事者は犯罪人になるわけです。
だからこそ、明らかな虐待に発展する前に手を打たねばならないのです。
そのためには、軽微な不適切行為も完全スルーしていてはいけないのです。
なぜ報告すら出来ないのか?
では、なぜ仲間の不適切な行動を、上司や経営者に報告することも出来ないのでしょうか?
その理由を見ていきましょう。
❶仲間を売りたくない
とっても気持ちはわかりますよね。私も同じです。一緒に働いているスタッフを売るような真似は絶対にしたくありません。
❷逆恨みの怖さ
これもありますよね。そして、「逆恨みされそうで怖い」というようなスタッフは、たぶん❶のような仲間意識はないですよね。
だから、虐待へ発展していってしまう前に、人事も含めて適切な対応をとっていく必要があります。
❸自身の怠慢隠し
これはたちが悪いです。
のような考え方をしている人も実際にはいます。
きちんと仕事を頑張りたくないから、怠慢な仲間を許すという最悪な行為です。
怠慢はどんどん怠慢を呼びますからね、要注意です。
❹想像力のなさ
目先の自分の利益だけを見て、施設全体の未来を見ることが出来ないから、間違った判断をしていまいます。
例えば、仲間スタッフの不適切な行為を「既視スルー」して、放置してしまったがゆえに、もし万が一、当該職員がまたもやもっとヒドイ行為をしたとしたら・・・。
そして、その行為が通報されてしまったら・・・。
その施設自体の成り行きは言わずもがなですが、場合によっては、当事者でない周囲のスタッフが職を失うことだってありますよね。
そしてなにより、入居者さんがいちばん大迷惑を被ります。
さいごに
私が過去に勤めていた施設で、不適切な行為を続けていたある職員が、またもや不適切な行為をはたらいた時のエピソードです。
その日は私はお休みの日でしたので、他の職員から聞いた話です。
後日、出社して私は施設長へその件を報告し、その当該職員は解雇されるに至りました。
もちろんその職員は、過去に数々注意を受けてきていたにも関わらず、改善する気持ちが感じられず、不適切な行動はエスカレートしていた背景があるのですが。
たぶん、放っておいたら危険だったと思われるレベルです。
しかし、ひどかったのは、その当該職員の不適切な行為を実際に見ていた職員が、上で書いてきたような「笑ってごまかす」ような行動をとっていたことです。
そして、「怠慢を呼ぶ怠慢」になっていたことです。
記録上は何も残らず・・・。当然ですね、証拠隠しですから。
こういった体質はきっと、どこにもあることだと思います。
同じ人間ですし、同じ介護業界ですから。
類は友を呼びます。
本当に、不適切な行為は不適切な行為を呼びますし、怠慢は怠慢を呼びます。
ご注意くださいね。