
どの業界でも「あるある」話ってありますよね?
出来れば、自分自身がその業界に就職する前に、出来るだけ細かく正確な情報が欲しいものです。
この記事では、「介護施設あるある」の中でもよく耳にする、
「一族独裁共産主義(風)社会福祉法人」
について、介護士目線で書いていきます。
「一族独裁共産主義風社会福祉法人」とは?
漢字ばかりですみません・・・。
分解してご説明します。
❶「一族」で社会福祉事業をすることの怖さ
一族経営ってどの業界でもよくありますよね。
一族で経営を牛耳るわけですから、中身がどんなものであっても、なかなか一般人には知るよしもありません。
それが、公益事業の社会福祉事業ですから、マズイことがあったら絶対に隠していてはいけないわけです。
自分たちで商品をつくり、利益を追求する事業ではないわけですから。
でも、人間ですから、臭い物には蓋をしたくはなりますよね。
❷「共産主義」の末路?
世界史上では、革命家により、共産主義を勝ち取った国々があります。
しかし、東ドイツやソビエト連邦といった国々のように、いずれ崩壊の日が訪れ、資本主義国家として歩んでいくことになるのです。
そして、その共産主義が生んできた大きな負の遺産の一つに、
人々の怠慢
もありました。
そりゃ、計画経済でいくら働いても給料は変わらず、必要なものは国から支給されるなんてなったら、人は努力しなくなりますよね。
そして、
全てはトップが決める
なんて事をするから大きな失敗も生まれた歴史があるわけです。
❸つまり「一族独裁共産主義風社会福祉法人」とは?
結論を言うと、
中でなにが行われているかわからない怖さ
があるということです。
自分が勤める会社が、どういう組織構成で、どんな体質であるかを見極めるのは、比較的早い段階で可能です。
「一族独裁共産主義風」の組織はどんな組織が出来上がるのか?
❶経営者の子供のうち誰かが必ず社員でいる
だいたい、介護業界を問わず、一族で経営している会社は、経営者の子供が一人は社員にいます。
どこかで修業を積んできたというわけではなく、新卒からその会社の社員というわけです。
やはり外の世界を知らず、経営者の子供という事もあって、調子に乗る人が多いです。
そして、こんな人が飛び級で幹部になっていきます。
❷一族だけで経営を占める
もちろん、民主主義の日本ですから、「独裁」などといったことが行われてはいけません。
ましてや福祉事業は公益事業です。
だから、第三者委員など、ある意味コーポレート・ガバナンスの役割をしているような機関もあります。
しかし、第三者委員は決して株主ではありません。
理事長兼施設長のような人が、絶大な権限を持ってしまっている場合だってあるのです。
つまり、事実上、一族で経営を占めることが出来てしまうのです。
❸一族という「家族」が運営するが組織の雰囲気は家庭的ではない。
一族経営というのは、
が至上命題の場合が多いです。
だから、社員とアットホームな信頼関係はつくれていない場合が多いのです。
社員は経営陣に極度な迎合はしても、ホンネを話してくれません。
つまり、
経営陣は「裸の王様」状態になる
ことが多いのです。
「一族独裁共産主義風」では、どんな弊害が起こるのか?
❶施設にとって都合の悪いことはもみ消されます
一族で経営を占めているので、自分達にとって都合の悪いことはもみ消せます。
そりゃ、一族の中で密告する者なんて普通はいませんからね。
そして、そこで働く一般の社員も当然、密告なんて出来ません。
粛清はなくとも、相当な怖さはありますよね。
❷運営のおかしさに横やりを入れる者がいなくなる
独立した個人同士が勤める会社であるからこそ、建設的な意見が飛び交い、間違った行動をしなくて済みます。
間違いがあっても、早い段階でそれを是正し、大事に発展しなくて済みます。
しかし、一族独裁共産主義風の組織では、トップは「裸の王様」状態です。
会社の存続のために言うべきことも言ってもらえない恐ろしさがあります。
❸トップへの不満を介護職員へ当てつける幹部
一族ではなく、雇われの幹部もいますが、当然一族の言いなりです。
そして、意見の出来ない自分の不満を、部下たちに当てつけてくる場合が多いです。
男としては一番かっこわるい態度ですよね。
❹超てきとーな人事考課が横行します
共産主義ですので、一族幹部など以外の社員の給与なんてあまり関心がありません。
だから、人事考課制度があっても、適当に行われている事が多いです。
なんて事はザラにあります。
❺そして真面目な職員はやる気を失い怠慢職員がはびこる
共産主義社会では結局、
といったことに国民が気づき、努力しなくなりました。
そして、経済はガタガタになっていきます。
それは、一企業でも同じことです。
正当な評価制度がないと、人は頑張りません。
怠慢がはびこるのみです。
さいごに
社会福祉法人などは、過去に土地や資本金を持っている大地主などが経営を始めたというパターンが結構あったりします。
だから、
社会福祉というよりは、一族(一家)の存続?のため?
のような不思議な感覚に陥ります。
別に全ての社会福祉法人や全ての一族経営がマズイわけではありません。
こういう傾向が強くなるという話です。
現行法制上、仕方ないのですが、公益性を重んじる社会福祉法人は、もう少しコーポレート・ガバナンスの要素を強くしていくべきだとは個人的には思っています。