カイゴのゴカイ?介護業界のリアルな課題とはなにか?
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「『社会福祉法人』だからなんか良さそう・・・。」のゴカイ

福祉業界は一族経営が多い?

私は過去に何か所か社会福祉法人に勤めてきましたが、何故かどこも一族経営が多かったです。

一族経営というのは、身内で運営している施設の事です。

つまり、施設長の子供が次の施設長になったり、またその孫が次の施設長に・・・といったような流れになるという事です。

幹部を一族で占めてしまう事が多いです。そうなるとどうなるか?経営がうまくいっているのなら良いのですが、外部の風が入らないというのは本当に怖いです。

経営努力しています?

私が介護施設を何か所も勤めてきて思うことは、「経営努力があまり感じられない。」という事です。

「常に昨年以上の利益を出さないといけない!」といったシビアな企業とはわけが違います。

常に収入の天井って大体決まっていますので、そこからいかに「マイナスを出さないか」に意識を絞るわけですから、そこまでややこしくはないと感じます。

頭を使わずに、尿取りパットの使用数を強制的に制限したり、エアコンを自動で入らないように制御したり、そんな施設多くないですか?

これって要は利用者と現場の介護士に負担をかけているだけの事ですよね?

人を大切にする雰囲気があり、福利厚生も手厚そう?

ここがとても大きな誤解を生みますが、私も誤解していました。

過去に一般企業も福祉業界も経験してきたからこそ言えるのですが、一般企業にいた頃の方が厳しくもあり、そして愛も感じました。

社会福祉法人などの施設はどこもダメ・・・というわけではありません。良い施設はきっと職員も辞めなでしょう。

でも、慢性的に人手不足である事の一因はここにも大きくあるのだと身に染みて感じています。

 

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「介護職員はバカな職員ばかりだ・・・。」のゴカイ

「敷居が低すぎる」ことの弊害

「介護の仕事をしている奴はバカばかりだ。」といった誹謗中傷をよく聞いたりネットでも見かけたりします。

虐待の事件などがある度にニュースですぐに取り上げられますもんね。

「福・祉・施・設で、また虐待!!」などと誇張して報道されますよね。確かに否定できない部分はあります。

しかし、人手不足だからといって「外国人労働者」や「前科持ちの人の社会復帰」として目を付けられるのが介護施設です。

もう「誰でもOK」みたいな空気感さえあるのが現状です。敷居が低すぎるのです。

「人手不足」による弊害

人手不足で就職するための敷居が低すぎるのに、離職者も多いため、結局は人手不足が続きます。だから敷居は低すぎるままです。

介護業界のリクルートは「誰でもござれ」の環境が多いです。

人事は人を選ばず入れるもんだから、現場職員は教育に手を焼きます。

本当に社会の一般常識も持ち合わせていない人たちが誰でも入ってきますから。

「職員に対して興味がない」ことの弊害

結局、本質はここだと思います。入ってくる職員を大切に育てようという気がない施設が本当に多いです。

現場の職員に教育を任せるのみで、施設長さんや管理職の人がその職員個人に関心がないというのは、私が過去にいた施設でも本当にどこも同じでした。

買い手市場であれば、ちょっとはそれでも良いかもしれません。ですが、介護業界は完全なる売り手市場です。

「他にも施設いっぱいあるし、サヨナラー。」って簡単に辞めちゃいます。

でも、これって不思議に思いませんか?

「福祉」の業界なのに、この業界の偉いさんは、職員(人)には興味がない人が多いんです。その割に「丁寧に介護しろ!」といった事は強く言われています。

きっとそういう人は、口では綺麗ごとを言いながら、利用者(人)が札束にしか見えていないのでしょうね。

そして職員(人)がその札束を一番消費する厄介者だと思っているのでしょうね。

 

「介護って誰でも出来る楽な仕事でしょ?」のゴカイ

「育児」を楽と思える人は「介護」も楽でしょう?

関連記事:子育てに悩む女性を理解する社会の実現が介護業界を救う理由とは!?で詳しく書いていますが、「介護」は「育児」と共通するものがたくさんあります。

なので、実際に育児を24時間365日べったりとやったうえで、育児が楽だと思える人は、介護を楽だと思っていいと思います。

介護の仕事は誰でも出来るが、続くのはごく一部の人?

「介護って誰でも出来る楽な仕事でしょ?」と思われる一因に、先にも述べました「敷居が低すぎること」があります。

ほんとに誰でも働けますからね。

でも、その入職者以上に退職者が多いことをご存知でしょうか?だからこそ人手不足なのです。

では、なぜ退職する人がそこまで多いのでしょうか?そして、その問題について、経営陣が真剣に職員たちと話し合っている施設はあるのでしょうか?

まとめ

介護業界に対しての誤解を3点に絞って書いてきました。

カイゴのゴカイ

①「『社会福祉法人』だからなんか良さそう・・・。」のゴカイ

②「介護職員はバカな職員ばかりだ・・・。」のゴカイ

③「介護って誰でも出来る楽な仕事でしょ?」のゴカイ

この誤解が社会にはびこっているように思えてならないので、記事にしました。

きっと世の中の介護士さんたちは、既得権益に搾取され、悩みを持ちながらも抵抗できないまま職場を去っていってしまっている人がほとんどでしょう。

なので、こういった不条理を発信していく介護士さんたちが増えていけば、少しは介護士さんの置かれている状況も変わっていくのではないかと思っています。

私はそういった社会になっていく事を願っています。

 

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