
吃音に苦しむ人なら考えた事がある人も多いのではないか?と思います。
私は過去に吃音を理由に実際に障害者手帳をもらいに行った事があります。
この記事ではその時の事を書いてみたいと思います。
目次
吃音は障害になるのか?
まずは役所の障害福祉課へ
障害者手帳は役所から交付されるものですよね。
だから、まず最初は役所の障害福祉課へ足を運びました。
この時はちょうど私自身の吃音症状がヒドい時でもあり、筆談で話を交わしました。
自分が「障害者と判定される怖さ」と「判定されなかったらどうしよう」という矛盾した恐怖心を持ちながら行った事をよく覚えています。
障害福祉課の方の反応は?
筆談で
と恐る恐る聞いてみました。
想像はしていましたが、担当された方も「吃音」というものをあまりよくご存知なかったようでした。
すんなりと障害者手帳の申請用紙と医師の診断書のようなものを渡されました。
でも当然ではありますが、障害福祉課だけあって、変な顔はせず、丁寧に対応してくれましたよ。
吃音は身体障害なのか?
また、吃音は言語に関することなので、一応「身体障害者」の範疇であろうということで、身体障害者手帳の申請書を渡されました。
そして、この身体障害者を申請するには、身体障害者福祉法第15条で決められている15条指定医の診断書が必要となってきます。
第15条指定医とは?
身体障害者福祉法第15条により、都道府県知事(政令・中核市長)の指定する医師のことです。身体障害者手帳を申請する場合は、指定医師の診断書が必要です。
その15条指定医のリストも障害福祉課で併せてもらいました。
と、ここ最近の吃音症状のヒドさに滅入っていた私は少し小躍りしました。
吃音が障害と判定されるには?
海外では吃音が障害と判定される国もあるそうです。
しかし当時、私はインターネットや書籍などで色々と調べましたが、日本において吃音が障害とされる事例は、あるのか?ないのか?なんとなくグレーな感じの情報が多かったのです。
吃音の研究が遅れている証拠でもありますね。
とにもかくにも日本において障害者手帳をもらうには医師の診断書が必要なので、私は診断してくれる病院へ足を運ぶことにしました。
吃音で医師の診断書はもらえるのか?
吃音で診断書をもらいに病院へ
障害者手帳の申請用紙と医師の診断書を手に握りしめ、私は病院へ行きました。
何科に行けばよいかと迷いましたが、発語に関する部位(喉、口)なので、15条指定医リストにある中の耳鼻咽喉科を障害福祉課の人から勧められました。
緊張のあまり手汗で書類が少しふやけていたのを覚えています。
病院でも同じように筆談で受付を済ませ、
と伝えました。
病院で待ち受けていたものとは?
それから待たされること十数分、また同じ受付の方がやってこられました。
その時の回答は
でした。
・・・診察もせずに門前払い・・・?
少々絶句しましたが(筆談してるから喋ってませんが(笑))、うすうすはこうなることはわかっていました。
その結果私はどうした?
その後私は荒れ狂い、酒におぼれ・・・・・・すいません、ウソです。
こんな結果を聞かされ、路頭をさまようところでもありますが、なぜか私は逆にスッキリしたのです。
それはなぜなのかと振り返ると、やはり私たち吃音者は、健常者でもなく障害者でもなく、
「グレーゾーンにいるマイノリティー」
だということが腑に落ちたのです。
さいごに
吃音の症状が出始めて、自分の身体に何が起こっているのかわからない頃、
なんて悩みのどん底の淵に立ちます。
そして、その症状が『吃音』という名前だと知って、一旦楽になります。
そして、私のように「吃音って障害者?手帳はもらえるの?」と思い行動して、結局、自分が「グレーゾーンにいるマイノリティー」だと気付く。
一見、不幸なように見えるこの結果が逆に自分を落ち着かせたりします。
吃音者になってからのそれまでの私は常に、「普通の人間になりたい。」と思ってきました。「普通」の概念が何かもわからずに。吃音の苦しみのあまり、「普通」に執着しすぎていました。でも、自分がマイノリティであることを「認識」してからは楽になりました。
人は
「自分がどういう人間であり、どういう立ち位置にいるか」
をしっかり認識することで、何かモヤモヤが晴れて視界がスッキリする事もあり得ます。
言い換えれば、やっと
「吃音克服の為のスタートラインに立てた」
ことによる爽快感だったのかもしれません。
やっと人としてのスタートラインに立った私は、今でも吃音に時々付き合いながら幸せに生きれていますよ(^_-)
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