
介護職に限らず、採用の面接って大抵の場合
と聞かれますよね。
でも、これ正直、質問しづらいんですよね。
これからお世話になるかもしれない会社なわけですし、「心象を悪くしたくないな~」なんて思っちゃいますよね。
しかし、長い目で見ると、この面接時に確認しておかなかった事を後悔することが本当に多くあります。
その後悔が仕事やプライベートにまで支障をきたしてしまったら本末転倒ですよね。
この記事では、そんな事態にならない為に聞いておいたほうがいい内容を3つに絞って説明していきます。
私の、介護施設をこれまでに10社ほど「面接を受けた経験」や、介護主任になり面接官として経験した「面接する側の経験」を元にリアルを書いていきたいと思います。
目次
介護職の面接時の「質問ありますか?」に対してはこれを聞こう!
介護施設での採用面接では、施設長や副施設長、事務部長、生活相談員、ケアマネージャー、介護主任、などといった方々が面接官でおられる場合が多いです。
これだけそうそうたる顔ぶれで来られると、少々怖気づいてしまいますよね(^-^;
しかし、一歩入社してしまえば、その人達とも上下関係はあるとはいえ、ある意味戦友です。
だからこそ、お互いが気持ちよく働くための核心の部分は共有しておいたほうが良いでしょう。
面接時に必ず聞いておいたほうがいい3つの質問事項
以下に面接時に必ず聞いておいたほうがいい質問を3つだけ挙げているのですが、本当はもっとたくさんあります。
しかし、気持ちよく働くうえでコアとなる部分は以下の3つだと思われますので、とりあえず、この3つだけはおさえたほうが良いと思われます。
❷会議や委員会などで残業手当は支給されますか?
❸有給は一人当たり平均、年間に何日消化されてますか?
以下でこの3つの質問の内容をそれぞれ見ていきましょう。
なぜ質問したほうが良いのかわかって頂けると思いますよ。
【質問❶】「お給料はもっと上げてもらえませんか?」
いきなりハードルの高い質問だと思われるかもしれませんね(^-^;
しかし、ここ一番重要なポイントですよね。
中には
と言われる方もおられますが、まぁマレでしょう。
養う家族があればなおさらです。
という気持ちも多くあることでしょう。
しかし、採用の面接とは、「労働契約を結ぶための交渉」なのです。
お互いに納得していないのに、契約を結ぶと大変な目に合うことだってあるのです。
日本人は特に、「面接」というよりは、「交渉」と捉える方がいいかもしれませんね。
実際に、私は過去に面接を受けてきた施設では、最初の施設側の提示額よりは、月額で5,000円~8,000程度は基本給を上げてもらってきましたよ。
単月でこれだけ基本給が違ってくると大きいですよね。
【質問❷】「会議や委員会などで残業手当は支給されますか?」
ここも重要なポイントです。
そもそも、残業手当がつかないことは労働基準法違反なので完全アウトなのですが、介護業界ではまだまだあるようです。
残業は「時間外労働指示」ということですが、経営者が「私は指示していない!」と言いながら、実際の現場ではサービス残業で業務を終わらせている場合がよくあります。
介護業界などは、どこも慢性的な人手不足です。
明らかに人手不足で時間内に業務が終わらない場合はよくあります。
この質問で面接官の表情が変わったりするようであれば要注意です。
私が過去に勤めていた施設では、介護や委員会などで一切残業手当が付かない施設がありました。そして、それを皆暗黙の了解でやっているのです。
などと思って唖然としてしまいました。
人の時間を搾取するのは一番「罪」であると心得たほうが良いですよ。
【質問❸】「有給休暇は一人当たり平均、年間に何日消化されていますか?」
この問題も大きなポイントです。
2019年4月から、年間10日の有給休暇が付与される労働者は、年間5日以上の有給休暇を消化することが義務付けられました。
しかし、法的に義務付けられるくらい日本人はこの有給休暇をとらない(とらせない?)気質があります。
私が過去に勤めていた施設では、
といった脅しの噂が回ったり、職員間で暗黙の
のような空気感がある所もありました。
でも、こういう職場に限って「有給休暇」について、労働者でしっかり話し合いをしたこともないんですよね。
私は「有給休暇」や「労働環境」について、しっかりと話し合える環境があれば、有給付与なんてもっと増やせると思っています。
「ただのしがらみによって有給休暇を使っていないだけのこと」という場合も多々あります。
だから、この質問を投げかけて面接官の表情が曇るようであれば要注意です。
事務部長さんなどは即答できないといけません。
なぜ面接時にこちらから質問するべきなのか?
本当はもっと質問したい内容はありますが、コアな上記の3つの質問に絞って書いてきました。
この項では、
について触れていきます。
先述した内容と被る内容もありますが、とっても肝心な部分ですので、重複ご了承くださいね。
面接で質問するのは「介護施設に労働問題が多いため」
「ブラック企業」と言われる企業はたくさんありますが、介護業界もブラック企業が多いというのが私の実感です。
先述したような3つの質問に適切に即答できるような介護施設は、ほぼないと言っていいと思われます。
もし即答できるようなら、その施設は優良企業です。
即答できないようならば、労働環境や利用者への処遇などに関して、何らかの問題ははらんでいると推測して良いでしょう。
なぜかと言うと、労働に関して一番コアな問題について真摯に話し合う事が出来ない環境であるということを露呈しているからです。
面接で質問するのは「気持ちよく働くため」
何事も最初が肝心です。
最初にモヤモヤを吹き飛ばして、スッキリした気持ちで仕事に励めるからこそ、いいパフォーマンスも発揮できるというものです。
その為には、お互いに妥協点を探って納得いくまで質問するくらいが良いでしょう。
繰り返しますが、「面接」は「交渉」ですからね。
「自分の人生」という世界で一番大切な時間を売る行為ですから、しっかりと交渉する必要があります。
面接で質問するのは「義務と権利をはっきりさせるため」
納得いくまで話し合うというのは、「義務と権利」をはっきりさせるという意味合いもあります。
「義務あってこその権利」という言葉はよく聞かれると思います。
本当にその通りで、最近は「権利ばかりを訴える」風潮がそこかしこでよく見られます。
これは、「義務と権利」をはっきりとさせていないことが一つの理由であると思われます。
職場においても、「義務と権利」の明確化が中途半端であると、職員のモチベーションやパフォーマンスに大きく影響し、秩序崩壊を招いたりもします。
そのためにも、面接時にしっかりと質問しておきましょう。
面接での質問時の御法度は心得ておこう
3つに絞って面接時の質問内容について書いていますが、もちろん自由になんでもものを言えばいいってもんではありません。
【質問❷】の「会議や委員会などで残業手当はつけてもらえますか?」なども、
などといきなり聞いてしまうと、失礼極まりないです。
こんな唐突な聞き方は
と聞いているのと同じですからね。
あくまで「会議」や「委員会」などにポイントを絞っていますからね。
もちろん知りたいのは「ブラック体質ではないか?」ということですが、質問する時は、相手に拒絶反応を起こさせないように、少し焦点をずらせているいるわけです。
また、よく言われるように、前の職場の悪口を言ったりするのはNGです。
ただ、この「以前の職場での話」も、先ほどの【質問❷】について面接官から、
などと聞かれた場合、
などと答えるのであれば全く問題はありません。
「でもやっぱり面接では質問しにくいよ・・・」という人への面接官からアドバイス
「面接時に質問すべき内容」について書いていますが、先述してきた
❷会議や委員会などで残業手当は支給されますか?
❸有給は一人当たり平均、年間に何日消化されてますか?
は、自分で言うのもなんですが、正直
と思います(^-^;。
そういう方の為に、面接官側の視点での意見を書かせて頂きます。
面接官は質問の内容などほぼ覚えいていない?
少々語弊があるかもしれませんが、介護施設などの面接官は、先述しましたように、施設長や生活相談員、ケアマネージャーに介護主任など、通常の自分の職務をこなしながらの面接になります。
どこでも人事部があるというわけではないのです。
そして、人手不足で常に忙しいから、なかなか、面接に来られた人との会話内容まで詳しく覚えていられる人はそういないです。
面接時にしっかり質問できる人のほうが信用されやすい?
これから共に働く者として、新人さんを迎える場合、出来るだけその方の不安や不満を理解したいというのが上司の方の心情だと思います。
だからこそ、面接時に遠慮して聞きたいことが聞けなかった場合、新人さんはその後、モヤモヤして仕事していくことになります。
それがいずれ火種となり、何かしらの問題になり、また退職の運びとなるという流れは本当に多く見られます。
だからこそ、「面接時にしっかりと自分の心のモヤを解くための質問をしてくれる人のほうが信用はされやすい」と私個人は本当にそう思います。
面接時にしっかり質問できる人が企業に求められる人材!?
介護施設が事件でニュースに出るたびに
とビックリしますが、実際に不正を働く介護施設も多いのです。
今はコンプライアンスにうるさい時代です。
どこの企業のホームページを開いても、
と、うるさいくらいに書いてありますよね。
正直アピールぶりがうっとうしいですよね(^-^;
「コンプライアンス」とは「法令遵守」のことです。
つまり、
というラベル貼りをしているのですよね。
つまり、企業は、社会標準から逸脱した行為を許してはならないということです。
だから、社員としては、自分の勤める会社に厳しい視線を持っていなくてはいけないわけです。
面接時の質問に話を戻しますが、コンプライアンスにうるさい時代です。
と逆に調査してくるような質問を上手に投げかけてくる新人さんは、私はとっても有望だと思いますよ。
逆に長い物に巻かれるタイプではこの先不安だという事ですね。
まとめ
介護職の面接時に必ず聞くべきこと!「質問はありますか?」と聞かれた場合の3つの確認事項!と題して以下の質問事項をお伝えしました。
❷会議や委員会などで残業手当は支給されますか?
❸有給は一人当たり平均、年間に何日消化されてますか?
何度みても、
と思いますね(^-^;
例えば、私がまた無職になり、一から新人として面接を受けにいくとしたら、やっぱり質問はしづらい内容です。
しかし、私は勇気を出して必ず聞くと思います。
繰り返し書きますが、「面接」は「交渉」です。
「売り手」vs「買い手」であってはならないのです。
双方が「売り手」なのです。
だからこそ、私たち個人が企業を面接する気持ちも持ち合わせておきましょうね。
不安な時は先述した【「でもやっぱり面接では質問しにくいよ・・・」という人への面接官からアドバイス】の項を再度読んでみてくださいね。
お互い気持ちよく働いて、最高のパフォーマンスを発揮しましょうね。