認知症対応の極意!介護でイライラ・虐待しない為の方法とは?
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家庭でも介護現場でも、認知症の方の対応は本当に骨を折りますよね。

イライラが疲れが募りすぎると、人間は正常な判断能力を失います

そのために虐待などの願ってもいない行為に出てしまった悲しい事件が多く起きているのです。

そんな悲しい事件を少しでも防ぐために、来る介護時代に備え、国民全員が「認知症」の知識を増やしておく事が大切だと私は思っています。

この記事では、私が長年の介護現場での経験から感じ得た「認知症対応の極意」について書いていきます。

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認知症対応は、まずは「思考の分離」から

相手は「認知症を患った高齢者」である

まず知っておかなければいけないことは、認知症老人は、

「認知症を患っている」

ということです。

当たり前のことのように聞こえますよね。

しかし、ここが見えなくなるからイライラするのです。

例えばガン患者ではどうでしょう?

「あの人、ガンになってから人格変わっちゃったね。」

その後に

「死ねばいいのに」

なんて思ったり、虐待したりするでしょうか?

たぶんないですよね?

なぜか?

相手の気持ちや立場をおもんぱかることが出来るからですよね?

 

認知症に話を戻しましょう。

認知症を患う高齢者は虐待を受けやすいです。

その理由は

「認知症は重い病気だと思われていない」

からです。

認知症状は病気が出させているのだと知っていても、その人の人格だと思われているからです。

まずここをはっきりさせておきましょう。

認知症は人格を破壊するモンスターです

 

認知症という「病気」にフォーカスするべし

認知症の高齢者の介護をする時は、その人を見ていてはいけません。

問題は「認知症」です。

「認知症」という病気にフォーカスするのです。

ある本で

「認知症は、母の皮をかぶった化け物」

といった表現がありましたが、まさにその通りです。

目の前の認知症高齢者を動かしているのは、「認知症」という病気なのです。

我々介護士が戦うべき相手は「認知症」です。

 

認知症を患う高齢者の「感情」には寄り添うべし

認知症に犯されると、「理屈脳」が犯されます。

介護者
「今日はお風呂の日だから、お風呂に入りましょう。」

介護者
「もう夜だから布団に入って寝ましょう。」

これらは全て「理屈」ですよね。

認知症高齢者には、こういった普通の「理屈」さえも通用しなくなるのです。

認知症高齢者
「なにするんじゃ!?」

と理屈を理解出来ない認知症高齢者は、私たちにとっては認識が簡単な「風呂に入る」「食事をとる」という行為も理解が出来ず、感情的に怒り出したりしてしまいます。

しかし、「感情」は最後まで生きています。

だから

「理屈とは戦わず、感情に寄り添う」

ことが、認知症ケアの基本となります。

こうやって、まずは「思考の分離」をしておかないと、確実に認知症高齢者にイライラを募らせることになります。

 

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認知症対応は子供の対応から学ぶ

ダダ子は理屈では動かない

こども
「おもちゃ買ってぇ~!」

とダダをこねる子供に

ママ
「買わないっつってるでしょ!」

ママ
「早く帰るわよっ!」

と言っても、子供は親の言うことを聞かないのは誰しも知っておられる事と思います。

 

ダダ子は感情脳

こういう時、完全に子供は「感情脳」で動いているのです。

子供の「感情脳」に対して、いくら親が「理屈脳」で言っても通じるわけがありません。

例えば、

ママ
「あ!アンパンマンが通った!ちょっ!見に行こうよ!早く早くっ!」

などと言えば、アンパンマンが大好きな子供だった場合、パッと泣き止みすぐに走り出すこともあります。

そして、その後、

こども
「おもちゃを買って欲しい!」

という衝動は消えていることが多いのです。

 

認知症高齢者も感情脳

こうして「感情脳」には「感情脳」で対応することが一番です。

完全なる記憶障害の認知症高齢者でも、一度怒らせてしまうと、その「怒っている感情」はすぐには消えてくれません

なおさら手をつけれなくなります。

それを理由に事故など起きれば最悪です。

介護士の責任にされかねません。

完全に憤慨されてしまう前に離れるべきなのです。

でないと、介護者側もイライラして虐待に繋がってしまいます。

認知症のせいで記憶がすぐに消えるのは「理屈」だけなのです。

「感情」は残ります

 

認知症高齢者対応に有効な手法とは?

理屈を述べない

ここまで見てきたように、認知症高齢者には、あれこれ理屈を述べるのは御法度だということがわかると思います。

まず、認知症は「短期記憶を覚えられない」という時点で、「理屈」対応はアウトですよね。

 

感情に寄り添い、感情脳に訴えかける

例えばあなたが会社員であった場合、

「今日も仕事かぁ~、だりぃ~なぁ~。」

と思っている時に、

「早く仕事に行きなさい!」

などと言われたら、なおさら嫌になりますよね。

でも、もし仮にドストライクなかわいい子(イケメン男子)が新人で入ってきたりしたら、喜んで早く出社しちゃいますよね。

人を自発的に動かすのは「感情」なのです

認知症高齢者は、いろいろな事を認識出来なくなっています。

食事、入浴、トイレなども「これは何?」と、だんだん認識できなくなっていきます。

だから、不安で仕方ないのです。

だからこそ、介護者はまず

認知症高齢者
「この人はなんか安心出来るな。」

と思ってもらえるような「感情脳」に訴えかけることが大切なのです。

すると、次にとる行動が何であるかも理解していないのに、認知症高齢者は動いてくれたりします。

 

認知症高齢者への対応の極意とは?

よくユマニチュードなどとも言われる認知症高齢者の対応方法などもあります。

ユマニチュードとは、「見る」「話す」「触れる」「立つ」という人間の特性に働きかける介助法のことです。

「優しい眼差しで、優しトーンで話、優しくスキンシップする。そして、立って歩く時間を持つ。」

とごく当たり前の内容なのですが、私はもっと簡単に、

「大好きな人に話し掛けるイメージ」

だけで充分だと思います。

だって「感情脳」ですからね。

大好きな人に寄り添う時は、何も意識しなくても、

大好きな人に接する時は、自分の行動の全てが変わる
・声のトーン

・声の色

・声の抑揚

・身体への触れ方

・自分の表情

などなど

全てが変わります。

 

まとめ

認知症の極意などと大それたテーマで書いてきましたが、難しい書物を読むよりも本当にこれだけです。

「大好きな人に話し掛けるイメージ」

そして、

「認知症者は感情脳」

「理屈は通じない。」

と知っておくだけでも、だいぶケアの仕方も認知症者の表情も変わってくると思いますよ。

 

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