【認知症】認知症介護の基礎知識!介護時代に備えよう!
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2025年には認知症有病者数が700万人に達する可能性があると言われています。ちょっと現実的な数字ではないですよね?

65歳以上の人の、5人に1人の割合で認知症の人がおられるという計算だそうです。既に超高齢社会に突入している日本は、介護時代を迎えた事になります。

介護時代というのは、介護業界に限らず、誰しもが介護や高齢者に関する事を少々理解しておかないと、時代に取り残され痛い目に合う可能性が高いという事です。

取り返しのつかない事態になってしまう人が1人でも減るように、私も微力ながらこういったブログを用い情報発信しています。

今回は、「介護」に関する知識の中でも、特に知っておいた方が良い、「認知症」について書いていきたいと思います。

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認知症とはいったい何なのか?

認知症はもの忘れではない

いまだに認知症を「もの忘れ」と勘違いされている方も多くいらっしゃいます。

もの忘れとは、例えば、

「今日の朝ごはん何食べたっけな~。」

「あ~思い出せないや~。」

「ま、いっか~」

「最近、本当にもの忘れ酷くなったな~、ハハハ~。」

 

のような状態です。

 

一方、認知症をこの例で例えると、

 

※いつものように朝ごはんを食べました。その数十秒後、数分後・・・

「今日、朝ごはんまだ食べさせてもらってないなぁ・・・。」

「なんで、朝ごはん作ってくれないんだ・・・。」

「なんで、私にこんな目に合わせるんだ・・・。」

「お~い、ご飯まだか~!?」

※食べたことを説明しても、納得されず、その後もしばらく同じセリフを繰り返されます。

 

 

前者と後者とでは、明らかに違いますよね?

何が違うのかと言うと、

認知症者は、「忘れたことも忘れている」

という事です。

そして、結構な頻度で被害者意識が現れます。

 

「認識」出来ていない状態が認知症

若くて健康であれば、色んな事を認識できますよね。

「今は10時だ。」

「今日は8月25日だ。」

「ここは、〇〇小学校だ。」

「この魚は新鮮でおいしそうだ。」

「あの人は、〇〇さんだ。」

 

こういった認識機能が正常に働くから、我々は社会生活を営めるわけです。

 

しかし、認知症者はこの認識機能が侵されて、正常に作動しません。

 

「ここどこ?いま何時?」 

(←見当識障害と言います。)

 

そして、今いる場所や今の時間を教えてあげても、

すぐに忘れてしまい、(←記憶障害と言います。)

 

「ここどこ?いま何時?」

 

となります。

 

私の経験上、比較的初期の段階では、この見当識障害や記憶障害の合わせ技の繰り返しをされる方が多いような気がします。

 

自分の頭の中で認識が出来ず、延々とループしているような状態なので、そりゃ、強烈に不安だろうなと想像がつきます。

 

認知症はどこまで進行する?

先ほど、記憶障害や見当識障害などは比較的初期の段階で見られる事が多いと書きました。

 

そうなんです。

認知症って進行するのです。

 

介護に携わる人でない限りは、この初期辺りまでしか見ないのが普通ですよね?

 

もちろん認知症の進行にも個人差があるようです。

 

段々と進行してくると、人によっては、以下のような症状が出る場合もあります。

 

認知症が進行するとこんな症状も・・・

・家族の顔を見ても誰だかわからない。
・自分の名前がわからない。
・「家に帰りたい!」と施設ではいつも叫んでいるのに、いざ家に帰れても、自分の家が認識できず、「家に帰りたい!」と叫ぶ。
・「食べる」「歩く」「座る」などの動作も忘れてしまい、どんどん廃用症候群が進む。

 

なので、別に老化によっての筋力低下や、脳卒中によるマヒなどで寝たきりにならなくても、認知症で寝たきりになる場合もあります。

 

治療法はあるのか?

現時点では、決定的な治療法というのは確立されていません。

「認知症は治る!」と豪語する方もおられますが、本当に万人に通用しているなら、ノーベル賞ものだし、すでに認知症の患者も激減している事でしょう。

 

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【初期症状】どんな認知症状が出たら要注意?

最初はほぼ記憶障害から始まる?

先にも書きましたが、最初は、記憶障害から見られる事が多いです。

ご飯を食べたのに、「ご飯まだ?」など言い出したら、認知症の進行を疑ってください。

最初のうちは、「さっき食べたでしょ。」と言うと、「あ、あぁ、そうか。」などと返答されるかもしれません。

しかし、だんだんと進行するにつれ、被害妄想も強くなり、こちらの言う事が耳に頭に入らなくなっていきます。

認知症状の第二段階?BPSD(周辺症状)とは?

出来れば認知症の症状は、初期の段階で止まって欲しいものです。

しかし!悲劇は次々と訪れます。

 

下の図に示していますが、認知症の症状には、以下のような構成があると言われています。

認知症状の構成

①中核症状

②周辺症状(BPSD)

図にすると以下のような感じです。

最初は、ほとんどの人が中核症状から始まり、その後、周辺症状へと認知症状が広がっていくという事です。

 

ほとんど場合、認知症は進行する為、色んな事が認識できなくなってくる恐怖や、周囲の人からも理解されず、冷たく厳しい態度によって、ふさぎ込んでしまったりします。

そういったマイナスの感情が働いて、益々周辺症状を強めていくと言われています。

 

認知症を進行させない為には?

特効薬のようなものがあればベストですが、そんなものはこの世には現在ありません。

よって、現段階においては、以下のような事が大切になってきます。

 

認知症を進行させない為にとるべき行動

・適切なお薬の服用
・規則正しい生活
・認知症予防
・周囲の人の認知症理解

 

この中でも、「周囲の人の認知症理解」というものは、これからの日本の介護時代において、とっても重要な知識となります。

 

身内が認知症になった!とるべき行動や大切なことは?

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いつかは、自分の親や配偶者が認知症になる時が来る。そんな可能性は大いにあります。

その時になってから色々と動き出すのでは、自分自身も高齢になっているかもしれないし、そもそも認知症になった家族の症状が重いものかもしれません。

家族の協力が得られなくなっているかもしれません。

そういった事態にならないように早めに手を打っておかれるのがおススメです。

 

身内が認知症になった場合に大切なマインドセットや御法度は?

まず、親や配偶者が認知症になった場合、「施設へ預けようか・・・。」という思いが頭をよぎると思います。

 

その際に、「かわいそう・・・。」などとは一切思わないでください。

自分の頭の中から罪悪感は除去して下さい

 

家族が複数いるなら今後について真剣に相談して下さい。

決して「私が一人でもお母さんの面倒を見る!」といった行動はとらないようにしてくださいね。御法度です。

 

認知症の事をよく知らない方が陥るパターンですが、想像を絶する地獄が待っていますので、絶対におススメできません。

身内が認知症になった場合にとるべき具体的行動とは?

具体的にとる行動は以下の通りです。

 

認知症を疑ったらとるべき行動

・要介護認定の申請

・ケアマネージャーにあれこれ相談

・家族・親族会議

 

この中でも「家族・親族会議」では、話しやすい事や話しにくい事、協力的・非協力的などの問題もあるでしょう。

介護は、介護される方がいずれ亡くなったその後までの事も見据えて対処しておかなくてはいけません。

「親や姑の介護を頑張ったはいいが、相続で揉めて、結局、私一人大損こいた!?」なんて良くある話でからね。

たとえあなたが主たる介護者になろうとも、それ以外の家族にも、何らかの関わりを持たせ、大変さを理解してもらう必要があります。

今後、介護や認知症についての知識を一般の市民が知る義務が出来るのではないかと私は思っています。

そうでないと、認知症700万人の大介護時代をこの日本は乗り切っていけないと思います。

 

身内の認知症発症に備えた仕組み・仕掛けづくり

もしあなたが親や姑と同居で、必然的に親の介護を余技なくされても、他の兄弟たちにも、時々は手伝わさせることが大切です。

本当に「百聞は一見にしかず」です。経験した事がない人は、本当に好き勝手言います。

施設に対して、ささいな事で大きなクレームを言ってくるのは、たいてい親の介護をしていない家族です。そしてそのような方は日ごろ面会にもほぼ来られません。

対して、実際に家で親を介護されてきた方や献身的に面会によく来られる家族さんは、ささいな事ではクレームも言われません。

それだけ、経験すると、介護の大変さが身に染みるのです。

だから、いくら仲のいい身内同士でも、誰かにしわ寄せがいかない仕組みづくりを初期の段階から構築しておくことが重要です。

さいごに

介護を舐めたらいかん!

認知症を舐めたらいかん!

 

という事です。

 

今までは、自分たちの身分保障を求めるような介護業界側から社会への提言のようなあがき感もありましたが、身に染みて介護時代が進行している様を目の当たりにしていると、

 

「本当に日本大丈夫かな・・・。」

社会問題にもなるような、「介護離職」、「介護殺人」、これらが今後減っていき、なくなることはあるのかな?

 

と不安がよぎるようになりました。

 

だからこそ、微力ながら情報発信しますし、少しでも誰かの助けになればと思って今後も記事を書いていきます。

 

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